たま~に 俳句
2025年の俳句
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   塩尻市俳句講座 十二月「除夜の鐘」




面影の湧きて遠のく除夜の鐘

日溜りを生死よこぎる冬の蜂

おおかたの事は些事なり雪の富士
 



   塩尻市俳句講座 十一月「霜」




億年の地層をぐいと霜柱

試さるる人の野生や街の熊

鳥海山錦秋照らす日は海へ

 
 



   塩尻市俳句講座 十月「菊」




谷風や千の野菊を愛でて居り

道標のハングル文字や秋澄めり

指先に青空纏ふ秋茜 
 
 


   塩尻市俳句講座 九月「新米」




新米や白より白きいのち食ぶ

小屋の灯にほつと足止む大花野

秋蝶の風にたゆたう薄さかな
 



   塩尻市俳句講座 八月「蟻」




死に切れぬ命も咥ふ蟻の列

手の中のぴくぴく金魚鉢洗ふ

アンネフランクも聞きし雄叫び夏の果
 
 



   塩尻市俳句講座 七月「天の川」




億万の行きぬくヒント天の川

対岸に河童も居りぬ夜釣りかな

片影を辿る垂れ尾や猫二匹 
 



   塩尻市俳句講座 六月「菖蒲」




旅人もランナーも愛づ花あやめ

完走証夏めく風とともに受く

いにしへの空へ木曽路の夏燕 
 



   塩尻市俳句講座 五月「麦秋」




麦秋や穂を渡り行く風の容

晴天のどでかい聲や蟇蛙

全山のひかり一点若楓 
 



   塩尻市俳句講座 四月「入学」




二十四の瞳は海へ入学式

伸う伸うと春眠の淵出入りする

夕さりの風まで黄なり花菜道 
 



   塩尻市俳句講座 三月「木の芽」




雨の音やもくりもくりと木の芽張る

さいはての町へ最果てからの流氷

よちよちと春泥のなか我もせり 
 



   塩尻市俳句講座 二月「寒」




寒烏進まぬ風に虚仮縅

しくじりも塞翁が馬四温晴

陽の洩るる雨戸の外は春の色



   塩尻市俳句講座 一月「三九郎」




子も神も火の粉に舞へりどんど焼き

納豆の糸に遊ばるひとり飯

夢の尾を掴みそこねし二日かな
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